17エクスセンスDCのインプレ!とにかく飛距離が別格だった
エクセンス DC
なかなかフラグシップモデルを手にすることはありませんが、なんとか手に入れることができましたのでインプレしてみたいと思います。
見た目部分ではアンタレスベースと言うことで、アンタレスと同じ形をしていますが、カラーがエクスセンスの代名詞的なマットブラックに染められています。アンタレスとは違った落ち着きを見せているところがポイントです。
ハンドルは 45mm とシマノのベイトリールとしてはロングハンドルの部類に入るのではないでしょうか。34mm スプールのリールを使っている人が持ってみるとハンドルが長いなと感じるはずです。
ギアは XG ということで、最大 91cm の巻上長があり、少し重たい感じがします。ハイギア特有の重さはあるものの、非常になめらかな巻心地に仕上がっていますので、変な感じは一切せずとても心地良いです。マイクロモジュールギアの恩恵だと思われます。
スコーピオン DC と並べて見た
37mm スプールが搭載されていますので、17 スコーピオン DC と比べると一回り大きい感じがします。
ただ、重量自体はエクスセンス DC が 225g、スコーピオン DC が 215g と 10g しか違わないので、思ったよりは軽く感じるはずです。
PE2 号を 150m でパンパン
アンタレス DCMD がナイロン 20lb100m のラインキャパに対してエクスセンス DC はフロロ 12lb100m というラインキャパのため、ナイロンやフロロのような、モノフィラメントラインを使用する場合は近距離での仕様になりそうです。どちらかといえば、PE ラインを使用することを想定したスプール設計になっているため幅の狭いナロースプールで PE ラインを使用した場合に、キャスト時にレベルワインダーとラインの角度がつきにくく飛距離アップが見込めそうです。
PE2 号で 150m がパンパンに巻けるので、ほぼスペック通りかと思います。ちなみに、巻いているラインはピットブルの 2 号です。青いラインとのマッチングも抜群に良いです。
メカニカルブレーキはもちろんない
アンタレス同様、外部にメカニカルブレーキは存在しません。ボディーを開けた中に収まっています。基本的にはメカニカルブレーキは初期設定のまま使用する想定になっています。竿のガイドに糸を通すとき、クラッチを切ってメカニカルブレーキを締めて通していたので、少し作業がしにくくなりました。今は、ドラグを緩めてガイドに糸を通すようにしています。
購入した状態でのメカニカルブレーキはスプールが左右にカタカタ動くのが感じられるか感じられないかくらいの設定になっています。おそらくこの状態が一番飛距離の出る設定なのだと思います。イメージとしては、スプールが左右に動かなくなるところから、ほんの少しだけ緩めた位置のような感じです。
エクスセンスの文字が非常にかっこいいです。
大きめのレベルワインド
外から見たレベルワインドの形状はやや大きめで、ロングリーダーにしてリーダーをスプールまで巻き込んでも余裕がある大きさになっています。形状は縦に少しだけ楕円になっていますので、放出抵抗の軽減に役立っていそうです。
メガホン形状のレベルワインド
内側から見たレベルワインドは大口径のメガホン形状になっていますので、ナロースプールと組み合わせることで、キャスト時の抵抗がかなり少ないものになっていそうです。
個人的にありがたいのは、内側に金属の棒が通っているところです。バックラッシュしたときはもちろんですが、キャストしてスプールからラインが浮いたとき、ラインがボディーを叩いて傷をつけてしまうことがあるのですが、この棒が入っていることで予防できそうです。PE ラインは傷に弱いので、傷つき防止にもなりそうです。
4x8 の DC ブレーキ
蓋の開き方はアンタレス DC や DCMD と同様にレバーを引くと蓋が持ち上がり、軸を起点に開きます。ボディーから外れてしまわないので落下させて海や池に落としてしまう危険を回避できます。
中身は DC ユニットがネジでボディーに固定されていますので、スプールを外して掃除をするのは少し面倒です。基本的にはユニットは外さない設計なのでしょう。真ん中に見える黒いネジがメカニカルブレーキです。結構硬いので手で回すのは少し辛いです。
4×8DC 搭載ということで、ラインに合わせて F(フロロ)、N(ナイロン)、P(PE)、XP(PE 追風遠投モード)と 4 種類のモードがあります。エクスセンス DC は PE に特化したチューンが施させれているようで、2 号前後くらいの PE ラインがかなり快適に使用できるようになっています。
そして、外部ダイヤルが 8 メモリあります。スコーピオン DC よりも状況に合わせて細かくブレーキを設定できるのがありがたいですね。釣行開始時ときとしばらく終盤では、ラインが含んでいる水分の量も変わってくるため途中からキャスト時のライン浮きが大きくなりバックラッシュすることがあります。こういうときに細かく設定できるのはかなり強みです。
実際の使用感はどうか
ベイトリールで一番気になるのは飛距離だと思います。シマノのサイトではエクスセンス B800H というビッグベイトが投げられる剛竿と組み合わせて 40g のメタルジグが 119m。29g が 107m と尋常ではない飛距離が出たと書かれています。
実際に私がキャストしてみた感じでは、まだフルキャストは怖くてできていませんが、ディアルーナ B86ML で軽く投げてメタルジグ 30g が 80m ほど飛びました。夜間にテストしたので着水よりもかなり手前でサミングしていることと、P モードでブレーキも 3 だったので昼間にブレーキを弱めてキャストすればもっと伸びそうです。
後日、昼間にキャストしてみましたが、30g であれば着水ポイントが見えないほど飛びました。ロッドを ML ではなく M や MH クラスのものに変えてフルキャストすれば、確かに 100m を超える可能性を十分に感じます。
XP モードで投げたら一体どれほど飛ばせるのか・・・
そして素晴らしいのが、キャスト中のスプールの安定感です。これまでいくつかのベイトリールを使って遠投のテストをしてきましたが、飛行中にサミングで調整したりといったことをせず、着水時のサミングだけすれば、何度投げても気持ちよくルアーがかっ飛んで行くので最高に気持が良いです。
軽い 8g 程度のシンキングペンシルも問題なくキャストできるので、湾奥のナイトゲームからオープンエリアのデイゲームまでスピニングと同等のことができます。
とにかく投げていて気持ちいい。気持ちよさの度合いが他のベイトリールと比べられない。最後のひと伸びが、更に伸びる感じです。